Cryptocurrency Research Lab.

Cryptocurrency関連技術についての調査・研究

【BSC】Binance Smart Chain

Binance Smart Chain

Binance Smart Chain (BSC)が8月末頃にはじまってから約4カ月ほどになります。 その間、毎日欠かすことなくBSCに触れながら学んだことや経験について少し書いてみたいと思います。

BSCは、約1年半前にリリースされたBinance Chainにスマートコントラクト機能を提供するものとして開発されました。 Binance Chainが発表された2019年当時、APIを使って②ウォレットの作成⑦送金などを試してみましたが、個人的にはなかなかハードルが高いものと感じていました。

今年になってBinance Smart Chainの発表があったとき、『Ethereum Virtual Machine (EVM)互換』というキーワードがとても興味深く、私自身、遅まきながらEthereumやSolidityを触りはじめた頃でしたので、MetaMaskのNetworkをRopstenに切り替える感じで気軽にBSCが使えるということに、とても期待しておりました。

Ethereum Virtual Machine Compatibility

EVM互換ということは、もともとEthereum向けに開発されたSolidityなどのプログラムや、ウォレットなどの周辺アプリなどが利用できるということになります。

BSCだけではなく、今年夏にXRPにスマートコントラクト機能をもたらすFlare Networksが発表されましたが、こちらも同じくEVM互換になるといわれています。また、触ったことはないけどAvalancheのC-Chainや、出ると噂されていて久しいAthereum?もまたEVM互換ともいわれております。

ワールドコンピュータとも謳われているEthereumがデファクトスタンダードとなっていく流れは、かつて、PC/AT互換機が登場し普及していったあの黄金時代の再来であると、勝手に感じています。

Proof of Work (PoW)で動作するEthereum 1.0と違って、BSCはProof of Staked Authority (PoSA)で動作します。思想の違いによる賛否両論は確かにあるかと思いますが、黎明期において様々な技術が生まれて発展していくことは素晴らしいことであると考えています。

BakerySwap🍩

www.bakeryswap.org

BSCに最初に触ったのは、UniSwapフォークであるBakerySwapなるものの存在を知った9/14でした。BSC上には既にいくつか同じようなサービスがありましたが、絵柄が可愛らしかったので、BSCやDeFiについて学ぶきっかけとしてはじめてみました。今では、NFT Supermarketでアート作品の購入こともできるようになっています。

購入したアート作品が、ただ所有権があるということだけではなく、今後どのようにうまく有効に活用していけるのかという点は少し興味深いところです。現状、購入した画像データ自体は公開されていて誰でも見ることができてしまいますが、オンラインの美術館などで自分のコレクションを展示できるようになるのかもしれません。

Comboを購入してみたり、気に入った作品を購入したり、お小遣いがどんどんと減っていきますね。

🥞PancakeSwap🐰

pancakeswap.finance

BakerySwapの約1週間後の9/23あたりにサービスが開始されたのを知って触ってみました。Syrupなる仕組みが独特で、それを売ってしまうと$CAKEをUnstakeできないというワナがあると聞き、当初、懐疑的な気持ちは少しありました。しかし、次から次へと出てくるSYRUP Poolや、IFO、NFTといった新しい取り組み、Syrup関連で何度か不具合が発生したときの迅速で誠意ある対応を見ながら、今では安心して利用できる素晴らしいサービスと感じています。今後の発展がとても楽しみなプロジェクトです。

毎日ワクワクがとまらず、朝起きて最初にすることが、PancakeSwapのサイトを開いて何か新しいサービスがはじまっていないかをチェックすること、というくらいに好きですね。

精神と時の部屋

先日SandboxのLANDプリセールで久しぶりにEthereumを利用したとき、なかなかトランザクションが確定せず購入できたかどうかよく分からない状況が不安になりました。Ethereumは画期的で素晴らしいものですが、トランザクション速度やGAS代の点で課題があると個人的に感じました。そして、Ethereum 2.0が使えるようになるまでのあいだ、BSCや来年に公開されるFlare Networksを利用しながら、知識や経験を積んでいくことは悪くない選択だと私個人は考えています。

実際、BSCが公開されてからすでに私自身は1,000トランザクション以上も行っています。しょうもないトランザクションばかりですが、それでもGAS代は$100程度には収まっていますので、失敗を恐れることなく試行錯誤しながら学んでいます。

単純にトランザクション数だけを考えれば、Ethereumを触ってきた人にも少しずつ追いついてきているように思います。今年にようやくEthereumを触りはじめた自分にとって、BSCはまさに『精神と時の部屋』のようなもので、お小遣いが底を尽くまでのあいだ、どれだけの修行(≒トランザクション)ができるか日々励んでいきたいと考えています。

そして、いつかはBlockchainを活用した教育関連のサービスをはじめられたらいいなとは思っています。