Cryptocurrency Research Lab.

Cryptocurrency関連技術についての調査・研究

BabySwap vBABY

2021年12月28日、BabySwapvBABYと呼ばれるVIPメンバーシップシステムが登場しました。

vBABYのメリット

100 BABYを1vBABYに交換(mint)でき、vBABYを保有していると、以下のようなメリットが受けられます。

  • BSCの1ブロックごと(約3秒)に排出されるBABYの10% 20%に当たる2 4 BABY分が vBABYホルダーに分配されます ※2022/3仕様変更
  • BabySwapのExchange手数料のうち一部(取引量の0.025%)がvBABYホルダーに分配されます
  • NFTマーケットの手数料の一部(取引量の2%)がvBABYホルダーに分配されます
  • vBABY→BABYに戻す(redeem)際の手数料10%の半分 (redeem量の5%)vBABYホルダーに分配されます
  • 紹介した友達がvBABYに交換(mint)した場合に紹介報酬としてmint量10%相当を受け取れます ※紹介報酬分はBABYには戻せません(unredeemable)

vBABYをBABYに戻す(redeem)する際には10%の手数料が取られますので、短期間の所有では損しますが、現在のところBABYをステーキングよりもAPYがずっと高いので、中長期にvBABYを保有し続ける予定であれば、お得かもしれません。

2021年12月30日時点では、BABYプールのステーキング報酬のAPRが69.6%、AutoプールのAPYが97.8%であるのに対して、vBABYのAPYは230.95%となっています。

vBABYホルダーが増えるほどAPYは下がります。一方で、もしBABYプールに入っていたBABYがvBABYに交換(mint)されているならば、BABYプールのAPR/APYも少しですが改善していくでしょう。

BABYトークンはBABYプール以外のプールやファームなどにも入っているため、どこには入っていたものをvBABYに変えたかにもよっても変わりますが、全体で考えた場合には平準化されていきますので、新たにvBABYという受け口ができたことにより、APYは全体的に改善されていくと思われます。

vBABYに関する公式ドキュメントは以下になります。 https://docs.babyswap.finance/tokenomics/vbaby

BABY Tokenomics

vBABY導入がとても素晴らしいと考える理由の一つは、既存のBABYステーキング報酬が減ることはなく、むしろ上がる可能性があるという点です。
(実際、APRが62%→69%に改善しました)

BABYのトークノミクスについて少し見てみましょう。

BABYトークンの排出量は20 BABY/ブロックですので、576,000 BABY/日となります。 排出されるBABYがどのように分配されているか、vBABY導入前後を比較した表が以下となります。

分配先 導入前 導入後 備考
Trade Mining 40% 30% → 20% 2022/4/1変更
Yield Farm 40% 40%
Snack Pool 20% 20%
vBABY - 10% → 20% 2022/4/1変更

参考ドキュメント:
https://docs.babyswap.finance/tokenomics/baby/baby-tokenomics

Yield FarmもSnack Poolへの分配は変わらずに、Trade Miningが40%→30%に下げることによってvBABY分を捻出しています。Trade MiningとはBabySwap上でトークンを交換した際にユーザがトレード報酬としてもらえるBABYトークンのことで、同じくBSC上にあるPancakeSwapやApeSwapには無いBabySwapの特徴の一つです。(交換手数料はDEXごとに異なります)

BabySwapのトレード報酬は、極端に言えば「おまけ」のようなものですから、4分の3に減っても困る人は少ないと考えられます。もっと言ってしまえば、将来的にトレード報酬が無くなったとしてもそれほど困ることも無いですから、今後もBABYプールやvBABYのAPYを改善していくオプション、もしくは、インフレ懸念から万が一BABY排出量を絞った場合でもAPYをある程度、維持できるオプションが十分に残されているという見方もできるかと考えています。

BabySwap

2021年6月にはじまったBabySwap。

BakerySwapでは導入されていたもののPancakeSwapでは導入されなかったNFTステーキングの仕組みを早い段階から導入したことや、他のプロジェクトと共同でNFT(BabySwapではNFBと呼ぶ)を発行し、その売り上げを毎回チャリティーへ寄付するといった取り組みは素晴らしいことだと考えています。そして、DEXとして新規プロジェクトを支援し、プールやファームの提供だけではなく、各プロジェクトのためのAMAの開催や、Bottleといった仕組みづくりにも力を入れていること、新規プロジェクトをFriendやMateとして迎え入れて、ともに成長していこうという姿勢には非常に好感が持てます。

今秋にBaby Metaverseというコンセプトが発表され、その第1弾として今月リリースされた「The Crypto You」。待ちに待ったPvEが一時メンテ中になったりと、必ずしも順調な走り出しではないところもあり、DEX運営とは異なるGameFiゆえの難しさがあるのかもしれません。

ただ、BabySwapプロジェクトは今後もロードマップに沿って進んでいくものと思われますので、来年も引き続き応援していきたいと思います。

※本記事にはBabySwapへの投資を薦める意図はございません。あくまでもDYORでお願いします。